自然食品店を12年も経営していたので、もちろん志向はかなりオーガニック寄り。
だけど、現在の社会事情ではそんな事ばっかり言ってられないのも事実なので、
外出先での生活の大半は、今の事情と“折り合い”をつけながら生活しています。
でも、たまにどうしても“折り合い”をつけられない事情が襲ってくることがあります。
それは『香り』
これは本当に辛い
食べるものは、隣の人が食べていても、私が食べなければ当然平気な訳です。
私は自分に「食べたいものと食べたくないもの」の基準があっても、
その基準に個人差があることは分かっているので、隣の人が食べているものを否定する気はありません。
でも『香り』は違うんです。
『香り』は本人の臭覚だけが感知するものではなく、周りにいる人全員の臭覚に影響を与えるものです。
『音』もそうですよね。
電車の中のイヤホンから大音量で洩れる『音』がかなり耳障りなのと同じように『香り』も苦手な人からしたら相当な『騒音』ならぬ『迷惑臭』なのです。
なぜ突然こんな事を書いているか・・・。
それは、五反田のワイヤードカフェで待ち合わせの合間に機嫌よくパソコン仕事をしていた私に何の予告もなく強烈な『香り』が襲ってきたからです!
隣に座るシュッとしたモデル風の背の高い女子が、ご自身の食べているクラムチャウダーの匂いすらかき消すほどの臭いを発しているのです。
と言うより、クラムチャウダーや、お肉などの匂いは、匂いはするけど神経に障る事はほとんどありません。
たまに、体の調子が悪いときにお肉の脂が焼けた匂いで気持ちが悪くなることはあるけど・・・。
なので、ここからは『香り』と「臭い」を区別するために『香料』と表現したいと思います。
この余計につけられた「香水」なのか「洗剤」の匂いなのか「シャンプー」の匂いなのかは分からないけど、この香料は確実に私の体の電気信号を狂わせにきます。
まず、臭った瞬間に鼻にガツンッ!
そして、平衡感覚を狂わすのか、クラッ っときて、
自分でもハッキリ自覚するくらい心臓の鼓動が早く大きくなり、
気持ちがソワソワして落ち着かなくなって、
最悪の時は吐き気がして、
徐々に頭の方から血の気が引いていくのが分かります。
こうやってキーを打ちながらもすでに最終段階まできている私は、この文章を書き上げて早々にこのお店を退散する事だけを願いながらひたすら動きにくくなった脳みそを動かしながらキーを打っています。
うるさければ「すいません、もう少し音を下げて頂けますか?」と言えるのに、
「香料」は「すいません、臭いを少し減らしてもらえますか?」とは言えないのです。
この社会の事情では「香料」に過敏な人がいると言うことは前提とされずに進化しています。
最近見かけたCMでは「あなたの香りは夜まで続いているか?」と、夜まで香りが持続する事で商品の優劣を競いだしたものがあり、香料に耐性のない私には、また少し生きにくい事情が増えてしまいました。
「香り」には、精神に作用する力があることがすでに常識とされています。
ご本人には「いい匂い」でも、隣の人には「耐え難い苦痛」である場合があると言うことを、現在“臭い恐怖症”になってしまって過剰な香料を追い求めている人たちに知って頂ければこれほど嬉しい事はありません。
と、ここまで香料と戦いながら必死になってパチパチ打ってきたのですが、隣の香料女子が上着を着ました!
やった!勝った!
と思ったら店内が寒かっただけみたい・・・。
残念ながら私の負けです。
我慢の限界なので、出ます。
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