子供の頃に親戚の家に遊びに行った時に、頭が良くなるから・・と言って、何にでも味の素をたっぷりとかけられたことをいまだに思い出します。グルタミン酸が脳に良い影響を与えるということだったのでしょうね。
それから30年ほど経って、私は自然食品店を始めました。無農薬の野菜や無添加の(化学調味料や保存料、着色料を使っていない)食材を扱うお店です。今となっては、あの味の素が何物なのかを良く知っています。
12年の間、食事と健康がいかに密接に繋がっているかを、お客さんを通して見てきました。
食事が変われば、確実に人間の身体は変わります。
身体に負担の少ないものを食べれば元気に、負担のかかるものを食べれば疲れます。
元気は若さ、疲れは老化です。
食べ物の影響を大きく受けているのは、実は子供たちかも知れません。親の無知のために、身体を壊されてしまっている子供がたくさんいます。本来であれば、疲れを知らない子供たちが疲れきっているのは活動量の多さのためではありません。
むしろ、活動らしい活動はしていないにもかかわらず、疲れきってしまっているのはどうしたことでしょう?
新型栄養失調
新型栄養失調という言葉をご存知でしょうか?
栄養失調というと、餓死にむかっていく途中で発症するものだと思っていましたが、その栄養失調とは違う栄養失調があるのです。これでもかというくらいに食べているのに、肥満であっても栄養失調を起こすのです。
そもそも栄養失調って何が栄養で何が失調ってことなんでしょうか。
3大栄養素と呼ばれているものがあります。
炭水化物・たんぱく質・脂質
ですね。3大というくらいですから、この3つはまず基本なわけです。
5大栄養素というと、上の3大栄養素に
ビタミン・ミネラル
が入ります。最近では、7大栄養素といって、さらに
食物繊維・ファイトケミカル(フィトケミカル:植物栄養素・機能性栄養素)
が加わります。
日頃の食事を考えてみてください・・・・
圧倒的に、炭水化物・たんぱく質・脂質 が多いですよね?昔の栄養失調は、この3大栄養素の不足が主でした。
しかし、現代では、この3大栄養素は完全に過剰摂取の状態にあります。肥満体系の子供が増えるのも当然ですね。
この3大栄養素は、消化にも大きく負担をかけます。
食事をして得るエネルギーの大半を消化のために使います。
空腹を感じないままに、時間だから・・・と食事をしていると、内蔵は休む暇がなく疲弊します。
食後に眠くなるのは、炭水化物の消化により血糖値が上がった後にインシュリンを分泌して血糖値を下げることによるものと、消化のために内臓にエネルギーがまわるためです。
軽くご飯一杯とお味噌汁、多めのお漬物 程度の食事ならそれほど眠くなることはありません。
ただし、日頃から糖質が多く、何も食べなければ低血糖状態になってしまう方は、そのような質素な食事では間に合わない(低血糖状態を脱せない)かもしれません。
例えば、朝、食事を抜いただけで倒れてしまう人は、低血糖症の可能性が高いです。
また、ひっきりなしに甘いものを欲しがる、いつも何かを食べていないと何となく不安。もし、そのような状態であれば、低血糖症を疑ってみたほうがよいかもしれません。
その状態を続ければ、間違いなく今度は血糖値が下がらない(すい臓が疲弊してインシュリンを出せなくなる)、所謂、糖尿病になるわけです。
悪魔のサイクル・・・お砂糖は、お砂糖を呼ぶのです。
<低血糖症>
血糖値が下がる → 甘いものがほしくなる → 食べる → 血糖値あがる →
一瞬満足高揚感幸福感得る → インシュリン分泌 → 急激に血糖値下がる →
眠くなる・だるくなる・やる気なくなる → 甘いものがほしくなる → 食べる・・・
お砂糖は炭水化物です。普通の方が考えている以上に大量の糖を取り込んでいます。
コーラなどの清涼飲料水にはスティックシュガー10本、健康そうにしている野菜ジュースでも5本、乳酸菌飲料でも比率的には清涼飲料水と変わりません。
ビタミン・ミネラル・食物繊維・ファイトケミカルは普通に生活していると大幅に不足します。
お砂糖は、タダでさえ不足しているビタミンやミネラルを体内から奪います(特にビタミンB群)。
自然食品店に出入りする方たちは、お砂糖をあまり使いません。これは、我慢とかという世界ではなく、お砂糖を摂ったときの異変を感じるからなのです。私も、心臓がバクバクして眼球圧が上がるのを感じます(甘いの好きなんですけどね 笑)。
お砂糖を止めるだけで健康を取り戻す人達は大勢います。
お砂糖を摂らなくても、ビタミン・ミネラル・食物繊維・ファイトケミカルは不足しがちです。
ビタミン・ミネラル・ファイトケミカル・食物繊維を補給するためには、生の野菜や果物は大いに役立ちます。
お砂糖を取らずに、生の野菜・果物が増えれば、随分と栄養状態も改善されます。
ただし、食べ方には注意が必要です。
果物は他の食物とは基本的に別に食べたほうが良いものです。食後のデザートに果物というのは最悪の食べ方です。
野菜・果物は、消化するのに消化酵素を必要としません。内臓の負担がむちゃくちゃ軽いのです。
(よく断食からの回復食で、おかゆを使いますが、果物の方が10倍は楽だと思います。もちろん、果物は選びますけどね。)
食べた後に眠くなることもありません。
受験生などは、外食などせず、果物中心の食生活にすると集中力も理解力も増します。
果物は、元々が果食動物(諸説ありますが、私は体感として、そう思います)の人間にとって、無理のない食料なのです。
胃をさっと潜り抜けていくのが果物の消化の仕方なのですが、他のものと一緒に摂ると、留まりたくない胃の中に長時間残ってしまうことになります。そうなると酸が強くなってしまったりして、他のものの消化を邪魔してしまうこともあります。
フィット・フォー・ライフ ——健康長寿には「不滅の原則」があった!/グスコー出版
果物や野菜をとっても、ビタミン・ミネラル・ファイトケミカルは不足する
結局、果物や野菜を多く取ればよいのねー♪ となりますが、ところがそれでも問題は解決しないのです。
我々の食生活は、それぐらい危機的な状況にあるのです。
栽培された果物・野菜は、総じて栄養価が低いのです。特に化学肥料を使用しているものに関しては、大切な栄養素はほとんど入っていないと考えても良いくらいです。育つ土壌に必要なものが含まれていないわけですから当然です。
お砂糖も完全には外せない上に、果物や野菜を豊富にとっても、まだ足らない
では、サプリメントを使えば良いのでしょうか?
不足する栄養素をサプリメントで補うという考え方は、本来の動物の人間としては論外です。
しかしながら、少なくとも日本では(特に都市圏)、サプリメントの利用は、かなり現実的です。
むしろ、頼らざるを得ないというのが現状なのですが、実際に使えるサプリメントはほとんどありません。
抽出したもの合成したものは身体にとっては利用できない場合が多いのです。
カルシウムの吸収にマグネシウムやビタミンDが必要なように。
仮に役に立つ成分だとしても、特に一つの目的に絞ったものは、健全な身体があってこそ働くものです。
例えば、DHAが頭に良いとかというのは嘘ではありませんが、味の素が頭に良いというのと大差ありません。
コンドロイチンが良いといっても、健康な身体がまずなければ、働きようがないのです。
単体の成分は、それを体内で処理するために、必ず他の成分を必要とします。
体内に、それらの成分があってこそ役に立つのです。
新型栄養失調状態にある人が、そのような単物質サプリメントを使用するのは、余計に身体のバランスを崩してしまうことにもなるのです。
また、新型栄養失調は菜食主義の人や果食主義の人にも無縁ではありません。菜食や果食のために必要な食材が、どこに行っても手に入らないのですから。
あーでもない、こーでもないと自然食品店を営みながら、解決策を探しました。
答えは3つ
まず、お砂糖を極力控える。
これは、もう前段でしつこく、脱線気味に書いてしまったので、ご理解ください♪♪
完全に止めるといったほうが良いかもしれません。それでも、必ず摂取することになりますから。何にでもお砂糖が入っているんです。パッケージの裏の原材料を見ていると本当にびっくりしますよ。
繰り返しますが、完全に止めようと思っていて調度良いくらいです。少しくらいなら良いでしょう?というのは、大概とりすぎになります。
ただ、たまにはケーキも食べたいですよね。そんな時は、わかった上で有難くいただけばよいと思います。
が、その後は、砂糖を代謝するために大量に失われたビタミンB群の補充をしておきます。
チョコラBとかも、この場合の対策としては有効です。個人的には、スピルリナがオススメです。
お砂糖を控えることが、身体からビタミン・ミネラルの無駄な排出を止めることになります。
塩を変える。できれば、きちんと出汁をとる。
化学塩は99.9%塩化ナトリウムという化学物質です。
化学物質は純粋な物質で、そのままでは使えない、もしくは代謝のために体内のビタミン・ミネラルを必要とします。
味の素も例外ではありません。純粋なものは何かを奪うのです。
出汁は、昆布や干し椎茸、いりこ、かつお 何でもかまいませんが、いろんなものを利用することをオススメします。
自然塩には塩化ナトリウム以外のミネラル類が豊富です。
我が家では、通常の料理には 自然塩を使っていますが、卓上塩としては、植物のミネラルを大量に含んだ(塩分は40%)命の塩 を使用しています。
ご購入は、わが輪屋でどうぞ りんやWEB http://www.rinya.jp/web_shop/shokuryouhin/#salt
スーパーフードの利用
世界中で伝統的に栄養を補うために使われてきたものを食事に取り入れる。
ノニやアロエ、ハチミツ、プロポリス、ローヤルゼリー、ゴジベリー(クコ)、スピルリナ、ローカカオ、マカ、朝鮮人参などなど・・・梅干もスーパーフードと呼んでよいくらいに疲労回復に使えます。
スーパーフードは多くの栄養素を含み、消化に負担をかけずに身体が利用できます。
炭水化物・たんぱく質・脂質は、普通に生活していれば、摂りたくなくても摂ることになりますが、
ビタミン・ミネラル・フィトケミカル・食物繊維などは意識しないと絶対に摂れない のです。
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